第1章

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昼飯はそうめんに決め、鍋に水を入れようと蛇口に手を伸ばした時。 少しでも風を入れようと開け放たれた窓の外から、女性の悲鳴が聞こえて来た。 「ぎゃぁぁぁぁ――痛い――! 誰か助けて――! 」 俺は鍋を放り出し、ベランダから悲鳴が聞こえる方を見る。 隣の女子高の裏門付近で、白いジャージ姿の男に馬乗りされている女子高生がいた。 俺はTシャツにトランクス姿のまま、玄関脇に立て掛けてある木刀を手にして外に走り出る。 女子高の裏門から中に入り、女子高生に馬乗りになり首筋に顔を埋めている、羨ましいじゃなくて怪しからん事をしている男の背を、木刀の先端で少し強めに小突き声を掛けた。 「おい! 何をやっているんだ!?」 男が顔を上げる。 女の子の首の肉をくわえ、その肉を引き千切りながらだが。 引き千切った肉を咀嚼しながら、男は俺の方を見た。 男の顔は青白く、口元から白いジャージの胸の辺りまで、真っ赤に血で染め上げている。 男は女の子の上から立ち上がり、腕を前方に突き出し足を引きずるようにして、俺に掴み掛かってきた。 俺は男の頭を木刀で力一杯、2度3度と殴りつけるが、男は痛がるそぶりも見せず、ノロノロと俺に近寄ってくる。 俺は殴るのを止め、男の瞬きをしない目に木刀の先端を突き入れねじ回す、すると男の身体から力が抜けその場に崩れ落ちた。 俺は木刀を抜いて男の身体を2~3度突っつき、男を倒した事を確認。 それから女の子の方を見る。 女の子は顔や手足が真っ青になり、肉を引きちぎられた傷口から血と得体の知れない無色透明なゼリー状の物を滴らし、立ち上がろうとしていた。
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