第1章 シロパト村編①

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「俺は、ユユリ。君は?」 「俺は、シュン。よろしく~♪」 「よろしく~。ところで、何をしに?ここにきたの?」 「お金儲け。 っていうのは、嘘で、宿賃がなくて寝床が………。」 「その為に、酒場に来たわけね。」 「うん。だけど………閉まってる………。」 「よくRPGでは、酒場でクエスト受注なんだよね。」 「うん。」 「現実は、ここじゃないんだよねぇ~………。」 「そうだっけ!?」 「うん。村長宅前だよ!?」 「こっから何キロ?」 「あの教会の左隣の建物だよ。」 「もう走るのはダメ~………。」 「疲れたんだね。」 「うん。あの丘から走ってきた。」 「あの丘って?どこ?ここ、シロパト村の中心だよ!?」 「ステ振りしすぎた!!」 「ステ振りどうしたの?」 「敏捷と攻撃力を最初のステ振りに優先したんだ。」 「まっ。振り分けしてなくてもLvが上がった時に自動的に振り分けされるもんね。」 「最初に降り立つ場所からここまで素手で来たんだ♪」 「あのニューカドトリアルから!?」 ニューカドトリアルとは、冒険の手始めガイダンスを受ける場所である。 「うん。」 「で………今は………Lv190!?素手だけで!?」 「うん。」 「そう言えば、聖剣握ってみて。」 「なんで!?」 「良いから♪」 と、ユユリに言われ、シュンは、聖剣エクスカリバーを握ると辺りが眩く光が照らした。 「重っ!!眩しい!!」 「見なよ。」 という声で眩かった光が収まると聖剣エクスカリバーが短く二つに分かれていた。 「うわっ!?」 と、シュンは、二つに分かれた聖剣エクスカリバーを落とした。 「二つに分かれた!?聖剣が!?何で何で!?」 「こっちが聞きたいよ!?」 と、シュンは、言いつつ、落とした聖剣エクスカリバー(双剣と分類されるが、ここでは、聖剣と表記する。)を拾った。 「そう言えば、最初のステ振りに敏捷を優先したんだよね?」 「うん。攻撃力もだけど。」 「だからだよ!」 「言われてみればそうだね。」 「そう言えば、ここで、クエスト受注だと思ったって言ったでしょ?」 「うん。」 「ここは、集いの酒場だよ?」 「そうなの!?」 「うん。ニューカドトリアルの長が言ってたじゃん!!」 「そうなの!?聞く耳持たなかったもん♪冒険の始まりだと思ってよそ見ばっかしてたもん。」 「やれやれ。」 「そう言えば、君のLvは?」
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