第一章 旅の始まり

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 続いて、もっとも重要な部分を確かめる。ゆっくりと着実にそこへと手を伸ばす。触れたそこには在るべき物が存在していなかった。十七年間連れ添った相棒が行方不明になっていたのだ。  改めて確認すると、  言い知れぬ喪失感に苛まれた。   「ううぅ…………、  この現実を受け入れるしか無いのか」 「何だか知らないが、元気だせよ」  ジークの優しい言葉が身に染みる。 「ありがとう、ジーク。  何か色々吹っ切れたよ」 「そ、そうか。じゃあ、さっきの質問に戻るが。  サオトメは何故こんな森の中にいるんだ?  見た目からして狩人(ハンター)でも樵(ウッドクラフト)でも無さそうだし」 「うーん、自分でも分からないんだ。  気が付いたら森の中に居たんだ」  事の経緯を事細かく説明する。と言っても、僕自信理解しきってないので分かってる事を説明した。  僕が異世界の人間で、家を出たらこの森の中に居たことすべて話した。   「なるほど、サオトメは所謂、  “異世界人”と言う奴だな?」
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