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続いて、もっとも重要な部分を確かめる。ゆっくりと着実にそこへと手を伸ばす。触れたそこには在るべき物が存在していなかった。十七年間連れ添った相棒が行方不明になっていたのだ。
改めて確認すると、
言い知れぬ喪失感に苛まれた。
「ううぅ…………、
この現実を受け入れるしか無いのか」
「何だか知らないが、元気だせよ」
ジークの優しい言葉が身に染みる。
「ありがとう、ジーク。
何か色々吹っ切れたよ」
「そ、そうか。じゃあ、さっきの質問に戻るが。
サオトメは何故こんな森の中にいるんだ?
見た目からして狩人(ハンター)でも樵(ウッドクラフト)でも無さそうだし」
「うーん、自分でも分からないんだ。
気が付いたら森の中に居たんだ」
事の経緯を事細かく説明する。と言っても、僕自信理解しきってないので分かってる事を説明した。
僕が異世界の人間で、家を出たらこの森の中に居たことすべて話した。
「なるほど、サオトメは所謂、
“異世界人”と言う奴だな?」
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