序章 転移

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 ドラゴンなんて空想の中の生き物だ。  それが、堂々と空を飛んでるなんて。  僕は、頭でも逝かれてしまったのか?  目蓋を擦り、もう一度見る。  ドラゴンは、悠然と空を飛んでいた。  白昼夢でも幻でもない、現実だ! 「嘘…………」  本当にいたのか、ドラゴンって。  マジか!! すげぇ!!   近くで見てみたい、  そんな好奇心に駆られ僕はドラゴンの後を追った。  思いの外、飛行速度が速く気を抜くと引き離されてしまう。  追っかけて行くと、  鎧姿の騎士らしき男性が倒れていた。  不審に思い男性に近寄る。呼吸は荒いがちゃんと生きていた。  その男性を岸辺に引き上げ、鎧を脱がす。  念のため言っとくが、僕はホモじゃないぞ。濡れた衣服を脱がす為だ。  このままじゃ、風邪ひいちまうからな。  
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