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「その前に言いたいのは、何で俺の家に来るかってことだよ」
「そんなん近くに独り暮らしが居たら行くだろ」
そうしろって言われたし。
そう言って、ヒロがニッコリ笑う。
「……あぁもう仕方ねぇなぁ」
野菜を切りながら便宜上の言葉を吐く。もちろんため息もしっかりついて、だ。
ヒロはそんな俺の顔を除き込んでいると思ったら、満足そうに笑った。そして、ヨリを連れてコタツの方へと行く。
それを横目で確認すると、俺は目の前の食材に集中する。
白菜、人参、大根に、長ネギと、かさ増しにモヤシ。あとは、生姜を一欠け粗刻みにして準備は完了。
切ったそばから、独り暮らしには大きすぎる三島鍋に、これでもかと詰める盛る。
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