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「コンロに持ってくついでに好きな方入れとけ」
いつの間にか後ろに居たヒロに、鍋と〆の生ラーメンに入っていた味噌スープの素と、以前の残りの醤油スープの素を渡した。
「りょーかい」
「両方入れたら鍋食わせねぇからな」
「……りょーかい」
案の定両方入れる気だったらしい。釘を指しといてよかった。
ほっと一息つくと、あらかじめ火にかけていたヤカンが悲鳴をあげる。
火を止めて、それをコタツの方に持っていく。
コタツの上には、カセットコンロに野菜山盛りの鍋。……いつの間にか、茶碗やら箸やら器も用意してある。
「……準備良いな」
呆れて言うと、ヒロがどんなもんだと胸を張る。
うん。無視しよう。
ヒロを放っておいて、鍋の中に熱湯を注ぐ。
「ちょっ!!あちっ!!跳んでるって!!」
どうやらネギたが白菜だかに当たった熱湯が、跳ねたらしい。
うん。無視しよう。
慎重にことを進めると、熱湯に当たった野菜が柔くなってかさが少し減る。
お湯を鍋の半分位入れたら、カセットコンロに火を入れる。
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