2人の女性

19/19
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
帰国してから、横浜の職場に復帰して落ち着いた頃、僕は正式に彩にプロポーズした。 僕は、心臓をドキドキさせながら、 「僕は頼りない男だけど、彩のこと一生大切にするから、僕と結婚してください。」 と率直に申し込んだ。 彩は、 「こんな私ですが、よろしくお願いします。」 と返事をしてくれた。 その後僕と彩は、結婚式の準備で、バタバタと忙しい日々を送った。 結婚式は、彩からの要望で、京急油壺マリンパーク内で行われることになった。 参列者は、僕と彩の親戚、会社の同僚、学生時代の友人を招いた。 場所は、イルカのショーの会場で、ここに牧師さんを招いて式を行った。 こんな形で結婚式ができるなんて、僕はとても幸せな気持ちになった。 式を終えると、式に参加してくれた皆が2人を取り囲んで、祝福の花をまいてくれた。 すると、参列者の中にエマをはじめシアトルの仲間がいることに気が付いた。 シアトルの仲間たちは、かわるがわる僕にハグしてくれて、祝福のメッセージを伝えてくれた。 エマからも、 「すてきなお嫁さんね!  一生大切にしなきゃダメよ!」 と言われた。 エマは、彩にも、 「今回は招待してくれてありがとう。  ひろは優しくて素敵な男性よ!  ひろはきっと貴女のことを誰よりも大切にしてくれるわ!  だから、2人で幸せになってくださいね!」 と声をかけてくれた。 今回のシアトルの仲間は、彩が僕に内緒で招待してくれたようだ。 僕は、こんな素晴らしいサプライズで、三浦まで来てくれたシアトルの仲間に心から感謝した。 皆からの祝福の後、ブーケトスが行われた。 彩が皆に背を向けてブーケを後ろにトスすると、幸運にもそのブーケを手にしたのはエマだった。 今日は僕と彩にとって、多くの人から祝福されて、とても幸せな気持ちになり、一生忘れることができない結婚式になった。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!