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出発時間が近づいて、僕は搭乗手続きを済ませて、保安検査に向かうことになり、彩とは、ここでお別れになる。
僕は、彩とのお別れが悲しくて、このまま時間が止まってほしいと思ったけど、叶うはずもないことだとすぐに思い直した。
僕は、思い切って彩にお願いをしてみた。
「彩、最後にハグしてくれない!」
すると彩が、
「いいよ!」
といって、彩のほうから抱きついてくれた。
僕が彩の体を抱きしめると、彩が僕の耳元でささやいた。
「ひろ、最後なんて言わないで!
私、ひろの帰りを待ってるから!」
僕は、涙が出てしまった。
彩が、手で僕の涙をぬぐいながら、
「泣かないでよ~
私まで悲しくなっちゃう!」
と言ってくれた。
僕は、
「離れていても、僕は彩のこと、ずっと好きだからね!」
と正直な気持ちを伝えた。
僕と彩は、お互いに、
「元気でね!」
と声をかけあって、手を振ってお別れをした。
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