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数か月を経過すると試みが功を奏して、京急油壺マリンパークの客足が戻ってきたと彩から連絡が入った。
このことをシアトルの職場の仲間に伝えると、皆自分のことのように嬉しそうに、
「ひろ、やったね!」
と声をかけてくれた。
エマも、
「良かったね、ひろ!」
と嬉しそうに僕にハグしてくれた。
こういうとき、アメリカではハグは男女関係なく、友達同士であたりまえのようにする行為だけど、エマからの慣れない行為に、僕の心臓はドキドキで破裂しそうだった。
シアトルの仲間は、直接関係のない僕の婚約者のために、皆自分のことのように心配してくれて、こんなにも熱心に協力してくれた。
僕は、とても嬉しくて、言葉に上手く表せなかった。
僕は皆に、
「本当にありがとう!」
と丁寧にお礼を言った。
皆は、
「いいよ、ひろ!
僕らはひろの役に立てて嬉しいよ!」
と言ってくれた。
エマも、
「ひろは日本から1人でシアトルに来て頑張ってる。
皆ひろの頑張る姿を見て、自分も頑張らなきゃ…って思ったみたい。
だから皆、頑張るひろのために何かしたいと思ったみたい!」
と声をかけてくれた。
僕は、シアトルに来て、貴重な経験ができただけでなく、かけがえのない仲間ができたことを心から感謝した。
こうして、僕のシアトルでの生活は、3年経とうとしていた。
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