2人の女性

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ある日僕は、有給休暇を取得して、京急油壺マリンパークに行くことにした。 パーク内を散策して、イルカのショーの時間になったら会場に足を運んだ。 いつものように彩が、マイクでイルカのショーの開幕を宣言すると、会場から大きな拍手が送られた。 彩は客席にいる子供たちに向かって、元気いっぱいに語りかけていた。 すると、客席の子供たちを中心に、みんなが本当に楽しそうに笑顔になってしまう。 この光景を見ると、いつも僕は、 (彩はすごいなぁ!) と感じてしまう。 イルカのショーを観ながら、僕は会社で異動の辞令が発令されたことを彩にどのように話したらいいのか、考えがまとまらなかった。 ショーが終わった時、僕はステージの近くまで行って、彩に声をかけた。 彩は僕に気が付いて、僕の近くまで走り寄って来てくれた。 僕は彩に、 「今日、仕事が終わったら、会えないかな?  大事な話があるんだよ!」 と話しかけると、彩はいつものように、 「いいよ!」 と気軽に返事をしてくれた。 僕は、 「じゃあ、三崎公園で待ってるね!」 と言うと彩は、 「うん、待ち合わせ時間は、後で連絡するね!」 と返事をしてくれた。 僕は、京急油壺マリンパークを出て、一足早く三崎公園に行って、待ち合わせ時間まで喫茶店で時間をつぶすことにした。
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