2人の女性

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シアトルへの旅立ちの日、僕は三崎口駅で彩を待っていた。 彩は、この日だけは僕を見送りに、羽田空港まで一緒に行くと言ってくれた。 彩が到着すると、さっそく三崎口駅から京急線に乗車し、京急蒲田駅で空港線に乗り換えて羽田空港国際線ターミナル駅に向かった。 電車の窓から見える京急線沿線の風景は、いつもの見慣れた風景だけど、僕はこの風景をできるだけ心に焼きつけたいという思いで窓の外をながめていた。 彩は、いつもより口数が少なくて、電車の窓から見える景色を、2人無言で見つめる場面が多かった。 羽田空港国際線ターミナル駅に到着すると出発まで時間があり、ちょうどお昼時だったため、2人でランチをすることにした。 彩が、 「日本で最後の食事、何にする?」 と聞いてきたので、僕は、 「ラーメン」 と答えた。 彩が、笑いながら、 「ひろは安上がりだねぇ!  私は、ラーメン好きだからいいよ!」 と発言したので、僕は、 「羽田空港には、結構オシャレでおいしいラーメン屋さんがあるんだよ!  じゃあ、行ってみよう!」 と答えた。 羽田空港内には何軒かラーメン屋があるが、羽田空港国際線ターミナルにあるラーメン屋に入った。 店内は綺麗で値段は少し高めだけど、料理メニューにあるラーメンがおいしそうで、ここで食べることにした。 僕と彩は、大きなのりと味付玉子がおいしそうな「のり玉ラーメン」を注文した。 彩と一緒に食事できる時間は、これが最後なのかなぁ…と思うと、少し淋しい感じがした。 でも、彩と一緒に食べるラーメンは、最高においしかった。
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