隠せぬ思い

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暫く経ち流石に遅いなと思いつつも横になっていると流喜が5本くらい色んな味のジュースを持って戻ってきた。 「…どうしたの、それ」 「買ってきた!!!!」 通りでうちに無いはずの大量の飲み物が抱えられている訳だ。というかそもそも僕の家の冷蔵庫には飲み物が入っていない、というか食べ物も卵さえあるか怪しい。 どれにするー??と5つの飲み物を出され何となく今日はエナジードリンクかなと指を指すと流喜はコップに注いでくるねー!とまたキッチンへ向かった。 ご丁寧に氷を入れてくれた音がして優しい奴だなと思わず口角が上がる。 僕が身体をちょうど起こした位に流喜がコップを持って帰ってきた。 薬っぽい独特な匂いを放つエナジードリンクをすんすんと嗅ぐと流喜がこちらを見る。 アルビノの性というか…どうしても毒や薬が入れられてないか確認してしまう。 悪い様に捉えられたかな… そんな不安ごと一気に飲み干した僕を見て流喜はニコッと笑い元気出るといいね!と自分のコーラを飲む。 そんな流喜を見てこいつは何も考えてなさそうでいいなと思う。きて数時間しか経っていなくとも何となく察す。 「自由なんだなぁ…羨ましいよ」 思わず出た言葉に流喜は何がー?と呑気に答える。そういう所だよとは言わない。
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