18人が本棚に入れています
本棚に追加
身体も洗ってと煩いから我儘な大型犬を丸洗いして自分も全て汚れを流し終えた。
立ち上がり風呂場を出ようとすると眩暈に襲われ思わずバスタブを掴み項垂れる。
「大丈夫!?死ぬっ!?死んじゃう!!?」
喧しい声が風呂場に響き尚更頭が痛くなる。これだから低血圧は…と一人自分に嫌気がさす。
グルッ
「…えっ」
視界がぐるりと回り脇下と腰に腕を回され担がれる。干してある布団のようにダランと流喜にぶら下がる僕。
いやいやいやいやおかしいでしょ!!!
「ちょっ…え、待って何してんのマジで馬鹿なのおい降ろして高い高い高いマジで無理やめてふざけんなおい聞いてんのか下ろせっ!!!」
「やだ」
やだ!?やだって何!?馬鹿??馬鹿なの???
「む、無理ぃっ…」
そんな僕をまるで無視して風呂場から突き進み寝室へ向かう流喜。何で寝室知ってんだよ!
「下ろせ!!!!」
「うん」
え、ちょ…
ベッドへと飛んでいく僕。飛ばされる、僕。
「やっぱりぃいいいいい!!!」
高い所がただでさえ無理なのに投げ飛ばす馬鹿いるか!?いたわっ!!!
バフっと体がウォーターベッドに沈む。
し、死ぬかと思った…
「る、流喜…お願いだから、投げるのだけはやめよう…な…?」
「うん、わかった!」
分かってくれておいちゃん嬉しいよ…
最初のコメントを投稿しよう!