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啓太「京太、さっきからずっと携帯鳴ってるぞ。うるせーから早く出ろよ。」
由妃たちが楽しそうに話してる中、京太のズボンの中からずっと携帯が鳴っていた。
鳴っては切れ鳴っては切れ、啓太はずっとイライラしていた。
京太「…あぁ、悪い。ちょっとごめん。」
芽衣と啓太の前を通り外に出て行った。
由妃「…京太誰と電話してるんだろうね。彼女になるかもしれないから心配だね、芽衣ちゃん。」
芽衣「えっ、あっそんな事ないよ。彼女にならないから。」
由妃「そうなんだ。京太が告白して、こうやって会ってるからてっきり芽衣ちゃんも少しは京太の事考えてるのかと思った。ねっ、拓。」
拓「…さぁ。」
芽衣とは全く逆の方を向いている。
そんな拓の姿に胸が苦しくて仕方ない。
少し離れた所から見ていた香織は深くため息をつき、芽衣を呼んだ。
香織と智久が来ていたことすら知らなかった芽衣は驚き席を立った。
香織「話終わった?早く買い物行こう。」
芽衣「えっ、買い物?」
香織「昨日約束したでしょ。智久も一緒に行きたいっていうから連れてきたんだけどいいよね。ほら早く。」
約束なんてしたっけ?
……もしかして。
芽衣「ごめん。すっかり忘れてた。智久もごめん。」
啓太の前を通り、香織と智久のいる方へ歩き出した……
と、近くにあった椅子に足をひっかけた。
そしてガタンっと音をたて、転んでしまった。
怜「…もう、ドジ。」
浩輝「大丈夫か?」
恥ずかしくて恥ずかしくてなかなか立ち上がれずにいると、隣に誰か来たのが分かった。
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