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拓「…大丈夫?」
心配そうな顔で手を差し出した。
芽衣「う、うん…」
恥ずかしさと久しぶりに聞いた優しい声に手が震える。
ゆっくりと手を出すと突然体がふわっと持ち上がった。
芽衣「きゃっ」
啓太「…お前本当ドジ。帰るぞ。」
芽衣「ちょっ、大丈夫。歩けるって。」
啓太「今すぐ黙らないと落とすよ。」
お姫様だっこをされてる芽衣は啓太の脅しに大人しくなった。
拓「…っ…」
啓太の行動に出していた手をぎゅっと握りしめる。
啓太「香織、悪いけどこいつ連れて帰るから。」
香織「分かった。またね、芽衣。」
啓太は芽衣をだっこしたまま店を出た。
由妃「…うそ…でしょ…」
誰にも聞こえないくらいの声で呟き、ショックと沸いてきた怒りで手が震えてきた。
…なんなの?
啓太があんな事するなんて…
芽衣ちゃんは私より大事な存在なの?
啓太も拓も芽衣、芽衣って…
もう私の事なんて全然目に入ってないんだ。
なんで私より芽衣ちゃんなの?
…ムカつく!
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