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コーヒーを一杯飲んだだけなのに
部署に戻れば、すでに10時を回っていた。
すぐに自席に戻って
先程の途中までの仕事の続きに取り掛かると
「っねっね、美亜先輩」
一応、真知子ちゃんとはひとつだけあたしの方が歳上だが
真知子ちゃんは、あたしに話しかける時は
必ず親し気に "ね" を強調してから話して来る。
「なぁに?真知子ちゃん」
視線はパソコンと手書きの資料から離さずに
声だけで返事をすると
「今日、美亜先輩がお洒落して出社したって
社内メールが回ってますけど、本当ですか?」
こっちは仕事の手を休めて
がっつりとあたしの方を向いて話して来ている。
「___っは?社内メール?」
思いもしない話しに、声が大きくなっていたようで
反対に座る里子先輩から、
「美亜ちゃん、落ち着いて」
とても落ち着けない情報だと感じているようだけど
取り敢えず落ち着けと里子先輩に諭された。
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