オネダリー6『Re;venge』

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「…男のくせに………ン」 「…ん、女々しかったな。俺。」 「何をそこまで悩むのよ。」 「ずっと思ってた。お前は行動派だから、すぐに飛んでいかないよう捕まえておかないとって。」 「何それ?……ッッ!」 「お前が爆弾を抱えたまま海に飛び込んだ姿を見たとき、心臓が凍った。 …お前は俺に迷惑が掛からないようにって一番に考える。そして、他人のことまで。 一人で背負って死ぬことを選んでしまう。それが怖い。」 「……………」 「お前を守れなかったら…俺は一生…」 「……………」 「……香子……」 「…ンッ……」 「香子…」 言葉の間に降り注ぐキスの嵐。 あのときもそうだった。 ずっと離してくれない。 唇が痛くなるくらい長時間重ね続けた。 私を甘やかせ、満たし、安心させる。 それは深くなることはない。 ただ重ねるだけなのに、いつも以上の愛情がそこにはある。 「……香子……」 甘く囁く声は、私だけに与えられる 揺らぐ瞳は、私だけに焦点を合わせる 集中した意識は、私だけに向けられる いっぱい文句を言おうと思ったのに。 平手の一つでもかまそうと思ってたのに。 それが全部吹き飛ぶほど、川崎の甘いキスが止まらない。 「……ン……は……」 「香子…もっと。」 「…待っ……苦し…」 「もっとしたい。…香子…キスして欲しいってお前が言った。」 「…言ってな………ッ!」 「…言った。…言っただろ?」 川崎が全身で私を甘やかせる。 身体ごと包んで、優しいキスをたくさん落とす。
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