10.砂糖みたいに甘く

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 -翠side-  一方そのころ俺は、バスルームの床にペタンとお尻を付けていた。  顔は……真っ赤。  首筋からお腹にかけても、真っ赤。  まるで花びらが散ったかのようになっていた。 「はぁ……」  溜め息を漏らし、タイルを見つめる。  昨晩から何度求め合っただろうか。  我を忘れ、夢中で欲しがる。  恥など消えてしまったかのようだ。  だが。  冷静さを取り戻すと、羞恥心に襲われた。  自分から玲王くんの上に跨がって、腰を振るなんて……  有り得ない。  今までの自分では、絶対しない。
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