10.砂糖みたいに甘く

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「翠さん、ご飯食べましょうか」 「え、あ、うん」  俺たちが入ったのはオムライス専門店。  女の人がたくさん並んでいる。  だから俺たちは目立っていた。 「あの人、彼女とかいないのかなあ」 「男2人だから大丈夫なんじゃない?」 「声かけてみたら?」  この台詞は玲王くんにも聞こえているはず。  だが、涼しい顔をして、 「どれにします?」  なんて聞いてくるんだ。  俺は目配せするためにじっと彼を見つめた。
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