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耳許で囁かれるいい声に少しどきどきしながら、ゆっくり包丁を動かす。
「そうそう、上手ですね」
「あ、ありがとうございます…」
俺は慎重に慎重に手を動かす。
苑田さんはオレのカバーをテキパキとやってくれて、とてもありがたかった。
やっと野菜を切り終わり、次は餃子の皮で身を包む作業。
「えっと、まず手に乗せた皮にこうして水をつけて……」
苑田さんの動きが早すぎて全然分からなかったけど、口で丁寧に説明してくれる。
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