4.玲王のお仕事

19/19
6094人が本棚に入れています
本棚に追加
/873ページ
 でも、仕事が始まるとそちらに夢中で、いつの間にか6時になっていた。 「苑田さん、今日は終わりです。  お疲れさまでした」 「お疲れ様でした」  マネージャーに駅で降ろしてもらい、時間になるまでそわそわしていた。  帰宅ラッシュで人が沢山行き交う中を、オレはキョロキョロと牧野さんを探していた。 「ーーー苑田さんっ、遅れてすみませんっ」  そういって、改札の方から走ってきたのは探していた牧野さんだった。  オレの為に走ってきてくれた牧野さんを見て、オレの頬の筋肉は緩んでしまう。 「全然大丈夫。  オレも今来たところですから」
/873ページ

最初のコメントを投稿しよう!