14、セン索

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14、セン索

悠馬のこれまでの道程や背景―… 決して全てを知る事が出来た訳ではないけど、今まで靄にかかっていた部分を少し見ることが出来た。 ただ、そこには悠馬の辛さや苦しみが潜んでいて、打ち明けてくれたことを単純に喜ぶなんて出来なくて―… きっと、まだ簡単には曝け出せない想いがあると思ってる。 悠馬が抱えてきた物を容易く分かち合う事なんて出来ないと思う。 それでも、 翳りある部分をそれとは違うものに埋める事が出来れば―…なんて思ってしまう。 微力だけれども、 力になりたい。 例えば今朝みたいに、手料理を作って一緒に食べたり、洗濯や身の回りのことをして、 生活の何処か一部でも手助けをしたい。
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