14、セン索

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「何だか上の空ですね。何か悩みでもあるんですか?」 「い、いえ……」 「そうですか」 微笑みを浮かべて、話しかけてくる岬先生。 昨日の写真のこともあって、変に構えてしまう。 今日学校での一日が始まってから、あれ以上詮索されるのが怖くて避けるような形になってる。 意識していないつもりでも、やっぱり警戒してしまう。 岬先生の笑顔には別の表情が潜んでいる気がしてならない―… 「ところで椎原先生、今夜は何か予定が入っていたりします?」 「予定は……何もないですが……」 「じゃあ、また食事に行きません?」 「食事って―…」 「素敵な男性も交えて、会話を愉しむんです」 「はぁ……」
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