真実なんて案外あっけない

第1章

追沢『(次の電車は……13;45か)』

追沢『(今が10分だから後35分も待たないといけないのか。これだったら前の12;55に乗りたかったもんだ)』

追沢『(東京とかの駅ならもっと短い間隔で電車来るんだろうけど、ここは田舎だしなぁ。贅沢は言えん)』

追沢『(まったく、なんでこんな晴れてる日に風なんか吹いてるんだよ。そのせいで自転車じゃなくて電車でいくことになったんだ)』

追沢『(強風時の自転車ほど重労働なものはない。これって僕だけ？)』

追沢『(まあいいや。それに強風と言ってもそこまで強くはない。近くの駅に行くくらいなら自転車でも別に大丈夫)』

追沢『(ただ、自転車置き場の位置をいつもと違うところに置いたせいか、盗まれるんじゃないかって思ってしまう)』

追沢『(ちょっとだけね)』

追沢『(いつもと違う行動するといつもと違う事が起きるかもって思うのは僕だけかな？)』