それぞれの相手

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もうだいぶ前から自覚してた。 光は私を好きじゃない。 幼馴染として兄弟のようにしか見ていない。 こんなにも近いのに触れることさえ出来ない 光にはもう3年になる彼女がいて…… 私も共通の知り合いのすごく美人の彩香ちゃん。 「ねぇ、美空ちゃん。 もうすぐ、わたし光と結婚するの。ほら」 「あ……そうなんだ。」 向かいあったテーブルで 嬉しそうに指に嵌めた指輪を光に翳す彩香ちゃん。 「お祝いしてくれる?」 綺麗な口許を三日月の様にカーブさせて 彩香ちゃんは微笑む。 その笑顔に思わず…… 「ん、もちろん。」 と、答えた自分…… (情けなくてイヤになる……) 何度か見かけた。二人の姿に 涙が出る。 でも……結婚するなら いい加減この片想いは終わらせないと そう思った。不毛すぎるもの。
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