-理由-

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-理由-

『キャハハ!!マジでぇ!?うそや~ん…えっ?!!アハハ』 -うっせぇなぁ…- 特別その日はイライラしていた。 プルルルッ プルルルッ 『はいっもっしぃ~』 -うぜえ…- 新宿の雑踏を抜け、駅に戻る。 『ねぇねぇ!!』 振り向く。 『一人で暇そうだね!!これからどっかいくの!??』 声を掛けられた。 『うぅ~ん。声掛けてくれてありがとッ!!でも暇じゃないんだよね。また今度ねっ』 軽くあしらう。 彼女は相手に不快感を与えず交わすのがスタイルらしい。 新宿につくと一人の男性がホームで立っていて、彼女に気付いた。 彼女もその男に面識があるらしく近づく。 『久し振り…だな』 『そうね。で、話って??』 どうやらもともと約束をしていたようだった。 二人は駅で待ち合わせをし、場所を移すことに。 『ここは人が多い』 『…じゃあいつもの場所いこ』 二人は新宿の駅から少し離れた一件のバーを目指した。 やけにひとの目が気になる。 -これだけは…慣れないな- そんなことを考えているうちにバーについた。 カラン…カラン 『いらっ…あぁ…夏月か…』 『悪いな。個室頼む』 『…OK』 二人は個室へ通された。薄暗く静かな部屋。 入った瞬間に盗聴されていないかを確かめる夏月。 盗聴がないことで安心した彼は座り、彼が座ったのをみて彼女も座った。 しばらく二人は話さない。 ドサッ… 目の前に札束がつまれた。 『今回の報酬分の前金だ。受け取れ』 ざっと800はある。 前より少し少ない。 『少し少なくない…?』 たまらず言うが 『友達料金として、これで勘弁してくれよ』 彼女はフフッと笑い 『いいよ』 といい、札を調べしまった。
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