116人が本棚に入れています
本棚に追加
-理由-
『キャハハ!!マジでぇ!?うそや~ん…えっ?!!アハハ』
-うっせぇなぁ…-
特別その日はイライラしていた。
プルルルッ
プルルルッ
『はいっもっしぃ~』
-うぜえ…-
新宿の雑踏を抜け、駅に戻る。
『ねぇねぇ!!』
振り向く。
『一人で暇そうだね!!これからどっかいくの!??』
声を掛けられた。
『うぅ~ん。声掛けてくれてありがとッ!!でも暇じゃないんだよね。また今度ねっ』
軽くあしらう。
彼女は相手に不快感を与えず交わすのがスタイルらしい。
新宿につくと一人の男性がホームで立っていて、彼女に気付いた。
彼女もその男に面識があるらしく近づく。
『久し振り…だな』
『そうね。で、話って??』
どうやらもともと約束をしていたようだった。
二人は駅で待ち合わせをし、場所を移すことに。
『ここは人が多い』
『…じゃあいつもの場所いこ』
二人は新宿の駅から少し離れた一件のバーを目指した。
やけにひとの目が気になる。
-これだけは…慣れないな-
そんなことを考えているうちにバーについた。
カラン…カラン
『いらっ…あぁ…夏月か…』
『悪いな。個室頼む』
『…OK』
二人は個室へ通された。薄暗く静かな部屋。
入った瞬間に盗聴されていないかを確かめる夏月。
盗聴がないことで安心した彼は座り、彼が座ったのをみて彼女も座った。
しばらく二人は話さない。
ドサッ…
目の前に札束がつまれた。
『今回の報酬分の前金だ。受け取れ』
ざっと800はある。
前より少し少ない。
『少し少なくない…?』
たまらず言うが
『友達料金として、これで勘弁してくれよ』
彼女はフフッと笑い
『いいよ』
といい、札を調べしまった。
最初のコメントを投稿しよう!