116人が本棚に入れています
本棚に追加
調べ終えしまうと、振り向き夏月をみた。
かなり深刻そうな顔をしている。
『これを』
サッ…と見せてきた写真。
『これは…』
『ターゲットだ』
彼女は写真をよく見た。…知っている。
『名前は??』
『わからない。…いくつもの名前を持っている』
『…同類ね』
-彼は同じ仕事をしているのか…-
写真をしまうと彼女は
『どうすればいい??』
笑って聞くと
『決まってんだろ…殺せ』
いつもの返事が返ってきた。
彼女は一枚のチケットを受け取った。
『なんだこりゃ』
チケットは船の旅行のような内容。
あんま興味ないことだけに気が乗らない。
『一つ忠告しとく』
もう帰る支度をしていた彼女に夏月は声をかけた。
『彼のターゲットも君だ』
そんなことは今までなかった。いつも追う側。
お互い追い合う経験はない。
だが、プライドはある。
『上等よ』
と言い捨て、バーを去った。
最初のコメントを投稿しよう!