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二組が支度を終えて玄関を出たのは、殆ど同時だった。
「ゆーくん、同時だ、同時!」
「ハル、さっくんだって今出てきたじゃん!」
寝坊の二人組が同時に訴える。
すこーん!
ぎゅーっ
二つの効果音が鳴った瞬間、二つの悲鳴が重なる。
「いっだーい!なんで、スリッパで叩くんだよ!ってか、どっから出んの、ソレ」
深咲が頭を押さえながら、隣の晴那を睨む。
「いだだだだっ、放せって、放して下さい!」
背の高い朔良の耳を、10センチちょっと低い裕樹が引っ張っている。
「「すいませんでした」」
寝坊組は、素直に謝った。
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