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そして、その車から、陸斗と、陸斗と同じバスケ部の矢部 真、それから見慣れないもう一人の男子が降りてきた。
「じゃあ、また後で」
矢部君が、外から運転席に向かってそう言うと、白のワンボックスは、走り去っていく。
陸斗達三人の男子が、石段を上ってきて、私達のところに来た。
「美羽来てたんだ」
「うん。陸斗、誰かに送ってもらったの?」
「ああ、真の兄貴に送ってもらった」
「そうなんだ。あの……矢部君の隣って、誰?」
見慣れない男子を見ながら私が聞くと、陸斗が答える。
「ああ、コイツは、真の友達で一年の田部進也」
紹介された田部君は、私達に向かって軽く頭を下げた。その後、私の方をじっと見てくる。
「これが噂の笹原先輩ですね」
「……?」
何よ、噂のって。
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