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すると、なぜか陸斗が焦ったように咳払いをする。
「田部、余計なこと言ってんなよ!」
「すんません」
田部君はニヤニヤ笑うと言った。
「また、うちの生徒なの?」
陸斗達を見て、九条さんが訝しげに言う。
確かに、うちの高校の生徒達以外、誰も見当たらない。
だけど、まさか私達だけがイベント当選者とも思えないし……。
「九条先輩も一緒なんて、俺、感激です!」
田部君が、今度は九条さんに視線を送りながら、興奮気味に言った。
「……別に、あなたと二人で来てる訳じゃないから」
田部君の視線をうざったそうにしながら、冷やかに九条さんが言う。
「もう、そろそろ時間だよな?」
陸斗がスマホを見ながら呟いた。
私も、バッグからスマホを取り出すと、画面に表示された時間を確かめる。
時刻は、6時50分。
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