ゼツゾン

コンラン

「浦谷くんと小野さん。キミ達も来たのか。だけど見ての通り、校門は閉じられているんだ」

俺達の姿を見付けて、すぐに声を掛けてきたのは耕太。

さすがはクラス委員ってとこか？

昨日あれだけメッセージグループで叩かれまくったのに、登校出来る精神力が凄いな。

その他には、佐山と九条さん、龍臣。

「ゲンさん」と皆から呼ばれている勢馬源(ｾｲﾏｹﾞﾝ)。

女の子のような容姿の戸次晃(ﾄﾂｷﾞｱｷﾗ)。

そして、昨日オーガよりも早く教室にいたという、学校一成熟した身体だという噂の真野光紀(ﾏﾉﾐﾂｷ)。

まだまだこれから来る人もいそうだけど、とりあえず俺と小野を含めた9人か。

「先生は来てるんだろ？だったら、横から入ればいいんじゃないのか？」

「そうしたいんだけどよ、先生に待ってろって言われて、待たされてんだよ。休校にしたはずなのに、俺達が来たから話でもしてんじゃねえの？」

なるほどな。

殺人事件が発生して、現場を保存しなければならないんだろうな。

そして、事件が解決するまで休校にしようとでもしたんだろう。

それなのに俺達が登校してきたから、慌てて会議でもしてる……ってとこか。