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予想外の小野の言葉に、耕太と佐山は驚き、他の皆は呆れた様子で二人に顔を向けた。
小野がいてくれなかったら、俺は間違いなくゾンビにされていたな。
「い、いや、ちょっと待ってくれ。どうして小野さんが浦谷くんと一緒にいたんだ?おかしいじゃないか。家は全然違う方向だし、一緒にいた理由がわからないじゃないか。浦谷くんを庇ってるだけなんじゃないのかな?」
それでも引き下がらない耕太。
こいつ、どうしても俺をゾンビにしたいみたいだな。
「うっせーな。浦谷の家に泊まってたから一緒にいたんだよ。文句あんのか?」
チッと舌打ちをしてから、怒り気味に言った小野の言葉に、耕太も佐山も驚いたようで。
というか、九条さんと鬼堂以外は皆驚いている。
「え、あ、いや……だとしたら、キミ達は付き合ってるという事かい?」
「違うっての!ただ、昨日泊まる所がなかったからこいつの家に行っただけだよ。だから、こいつがゾンビなわけないだろ。もしもそうだったら、私が喰われてるわけだし」
「う、うーん」
小野がそれだけ言っても、まだ耕太と佐山は俺を違っているようだ。
どうすればこいつらを、納得させる事が出来るんだと悩んでいた時……ガラリと音を立てて、教室のドアが開いた。
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