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俺と小野が会っている間に、グループのメッセージは耕太と佐山の二人でやり取りがされていたようで。
その数600件超。
確認するのも嫌になるくらいの数だけど、一応見ておくか。
画面をスクロールさせて、俺が読んでいない所から読み返す。
まあ、内容は佐山さんが一方的に自論を展開しているのがほとんどで、耕太はそれをどうすれば良いかわからずに困っているって感じかな。
最後の方では、さすがの耕太も付いていけずに、佐山のワンマンショーと化していた。
ここに、ゾンビから聞いた事と、俺達が話し合った内容を投入するのは勇気がいるけど……少しでも拡散しておいた方が良いよな。
「えっと……夕方ゾンビに遭遇した。だけどゾンビはクラスの人間を殺していないし、喰うつもりもないみたいだ……と。どこまで信じるかな」
俺と小野を除けば、残っているのは耕太と佐山と九条さんの三人。
その中で一番反応が早かったのは佐山。
『どういう事?ゾンビに遭遇して、浦谷くんは何もされなかったの?』
「どうやら、ゾンビはいるけど、他に玉置と志村を殺したやつがいるらしい。ま、話を全部信じればって事になるけどさ。あ、誰にも言わないでくれって言われたから、言うなよ?」
俺達は、あのゾンビを信じるべきなのか?
それとも、ゾンビが嘘をついているのか。
その見極めを失敗したらどうなるか……最悪の事態は回避出来ないぞ。
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