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……あれから、どれくらい経っただろう。
俺は、身体を撫でられているような感覚に気付き、ゆっくりと目を開けると同時に、左腕に感じた何かが這うような感覚に驚いて、慌ててそれを払い除けた。
「な、なんだ!?」
身体を起こし、ベッドの上に座って壁に背を付ける。
反射的にその動作を行ったけど……ベッドの脇には小野がいて、驚いた表情で俺を見ていただけだった。
「お、起こすつもりはなかったんだけど……起きたなら、まあ良いか」
今までに見せた事もないような、胸が苦しくなるくらいの可愛い笑顔を俺に向けて、その手がジャージのファスナーを下げる。
え、え?
いや、何やってんだよ。
「お、小野?な、なんで服を脱いでるんだ?」
そう言い終わる頃には、ジャージとTシャツを床に脱ぎ捨て、何にも包まれていない小野の胸があらわになっていた。
「なんでって……エッチするのに服は邪魔でしょ?」
そう言って、ジャージのズボンも脱いで。
パンツだけになった小野が、ベッドの上に乗り、這うように俺に迫って来たのだ。
「い、いや……その……い、良いの?」
今までこんな経験は一度もなくて、まさかこんなに突然、小野とする事になるとは想像もしていなかったから、情けない声しか出なかった。
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