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部屋に戻ったんじゃなかったのか。
布団もないこんな場所で寝てたら風邪ひくぞ。
だけど……部屋に運んでやってる最中に起きたら、なんか勘違いされそうだしな。
夢の中での小野のインパクトが強烈過ぎて、可愛い顔で寝息を立てていても怖く感じてしまうよ。
「お、小野。ほら、こんなところで寝てたら風邪ひくぞ。部屋に戻れよ」
目を覚ました時に怒られないように、肩を揺すってみる。
なんで俺が自分の部屋でこんなに気を遣わなきゃならないんだか。
「ん……うぅん……」
お、もうちょっとで起きそうだな。
そう思ってさらに強く肩を揺すってみたけど……結局小野は起きず。
仕方がないから、小野用にと用意した布団を持って来て、それを被せてベッドに横になった。
同じ部屋で小野が寝ている……さっきの悪夢と相まって、なかなか寝付けなかったけど、それも睡魔には勝てず。
いつの間にか、眠りに就いていた。
人を喰うゾンビを目撃してから始まった、玉置と志村の怪死。
そしてゾンビとの遭遇。
あまりにも凄惨な事件が続き過ぎて、頭がおかしくなりそうだったけど……これは、まだほんの始まりに過ぎなかったという事を、俺は後に知る事になる。
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