彼女、襲来。

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「そ、うだね」 彼女はそういうと、二枚の紙切れを見せてきた。 それは、僕の大学の中にある、コンビニのレシートだった。 「これ、を見て。まず、この大学に通って、るってこと、が分かる。そして、このレシー、トの日付。二つと、も、同じ曜、日の同じ、時間帯に、買ってる。あとは、コンビニを見、ていれば、確実にあなたに逢える、て、思った」 「……は?」 いや確かに、コンビニには行ったけど。 普通、レシート二枚でそんなことまで調べる? ……ああでも、とりあえず。感謝はしておこう。 「そこまでしてお礼をしてくれるなんて、優しいんだね、君は」 「……ふふ」 頬を赤く染めて、微笑する。 ……くっ、迂闊にも可愛いじゃないか。 「それ、で。もう一つ、言い、たいことがあ、るの」 ん? まだ何かあるのか? 「え、と」 何だろう。まさか、お金でも要求されるのか? 弁当代か? はたまた、僕のことが嫌いなやつがドッキリでも仕掛けようってことか? 「――――好きです。付き合って、ください」
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