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再び始まってしまった自転車ドミノを今度は2人で追いかける。
「もういい、お前は何もするな!黙ってこそに立ってろ!」
隣を走っていた青年はあっという間に私のみるみる先を行ってしまった。
いや、でも待てよ、何もしないなんて言ってる場合じゃないでしょ!
この状態見て何もしないなんて無理でしょ!
さぁ、止めるんだ、実原結香!
わたしは今以上にますます足の回転を上げて加速する。
「待ってー!」
「あー、だから、お前なんで走ってんだよ!こっちくんなよ!止まれって言ってんだろ!」
前方を行く青年が後ろを振り返りそう言った。
そして、、自転車はようやく止まった。
青年の手の怪我と引換に。
「あー、痛ってぇー」
「あ、あの、すみませんでした。」
わたしは急いでポケットから絆創膏とハンカチを取り出すと青年の手に巻き付けた。
「いらねーよ、そんなもん。こんな傷、別に平気だっつうの。それよりお前の近くにいる方が危険な気がする。」
そ、そうですよね、、
顔を上げあたりを見回すと不審者が侵入したのかっていうほど荒れかえっていた。
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