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「………。
そう……。わかったわ。」
そういうと桜はスマホを取り出し、自分のメールアドレスを見せてきた。
「え?」
「メアド交換しましょう。
さっき気づいたのだけど、このスマホ。
メールだけは使えそうなのよね。
おそらく参加者の間だけ、送受信できる様になってるんだと思うけど。」
〝確かに、そうだ。
外部に連絡が取れてしまうなら、結果通報して助けを呼べてしまう。
かと言って、メール出来なければ、メールアドレスが表示される意味がない。〟
そう思った晃平は、桜のメールアドレスを入力し、送信して見る事にした。
「わかった。
送ってみるよ。」
晃平が送信した瞬間、ヴゥーヴゥーと言うバイブ音が桜の携帯から聞こえてきた。
「予想的中ね!
これで、はぐれても晃平と連絡が取り合えるわ。
良かったぁー。」
〝さっきまで、警戒していた癖になんて顔をしてるんだよ。
単純なのかな?〟
と、思えてしまうほど、嬉しそうにスマホを頬擦りする姿に、先程までの苛立ちが嘘の様にどっかへ行ってしまい、自分も単純だなと、晃平は少しへこんだ。
「ま…まぁ。いつでも連絡してくれて構わないよ?」
と、気を取り直し照れながら言うも、桜からの答えは怪訝な表情での罵声。
「は…はぁ?
バカじゃないの?
これだからDTは……
別にあんたのメアド知れたから嬉しいわけじゃないわよ!
初めてメアドこ…う…かん…。
…………っ!
ともかく!!非常時にしかメールしてこないで!!!」
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