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「汚ならしい。」
そして、再び包丁を振り上げると再び滅多刺しにし始めた。
「汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!」
「ひぃィィィィ!!!」
女の悲鳴に混じり、肉を突き刺す鈍い音が、静寂な森を支配する。
「汚い!汚い!汚い!汚い!……」
「もっ!もうやめてください!!」
狂った様にナイフを突き刺す加奈子を女がナイフを振り上げた瞬間を狙い、腕を掴んで止めた。
「フーッ!フーッ!フーッ!」
「もう死んでます!
だから……もう……。」
涙をたくさん流し、震える手で加奈子を止める姿に、加奈子も脱力し、包丁が手から滑り落ちる。
ぐしゃぐしゃになった男の死体を見つめていると何故だか脳内アドレナリンが活発になり、自然と笑いがこみ上げてくる。
「ふ…ふふふ…ふふふふふふふふふふ。」
「!?
立ってください!!逃げましょう!」
女は、血みどろの加奈子の手を握り、加奈子が来た川の方へ走り出した。
「しっかりしてください!」
「ふふふふふふふふ。」
何分走ったのかは、わかるはずもなく、気づいた時には、河原で、下着一枚で焚き火にあたり、炎を見つめている状態だった。
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