愛撫

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愛撫

 ボールペン会社のキメラは中年社員が新人に暴力で教育してくれます。 「野々村以下だなてめぇは!」  号泣議員のせいで、何の関係もない野々村君がイジメの標的になり自主退職。  ボーナスありません!でも、パワハラはあるから安心してください。 「派遣か?どうせ、3ヶ月しかいないんだし、たっぷりと可愛がってやろうぜ」  防虫剤会社HのドS主任はそう言ってたよ。  まぁ、派遣には幸せになる権利はあっても、叶えることは到底無理なのです。  派遣は、社員旅行なんてないしね?  労災だって払っちゃくれないし!  基幹産業だから、行政だって知らんぷりだし。  T君が首吊り自殺を図ったのは4月の終わりでした。  T君のために杉谷はエアーデに入った。T君は杉谷の全てだった。    杉谷は港近くにある民宿に戻り、咲子の部屋に入った。彼女もエアーデの隊員だ。かつてはパン工場に勤めていた。派遣切りに遭い、自殺しようとしていたところを杉谷に助けられた。  エアーデに入れば、全ての罪から逃れることが出来る。  咲子は安心したように自分からパンティを脱いで、部屋の隅に投げた。  二人とも浴衣の前をはだけたまま体をかさねた。  咲子は唇を歪めながら、杉谷の固いものをそっと手にとって自分の中に導いた。 「ウッ」  咲子は自分も腰を動かし、片足を高く上げた。それが、エクスタシーに達するときの彼女の癖であることを杉谷は知っていた。  咲子は杉谷にしがみつくと胸に唇をこすりつけた。手は杉谷の凶器を愛撫している。 「トーマのこれ、また、大きくなってるよ?」    
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