sa.yo.na.raの連鎖

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『2+1=1余り1』 今思うと、出会った頃から予感していたことなのかもしれない。 女二人+男一人=1カップル…余り1。 カナ。つまり私、キョウコ、コウイチは、共に27歳。 正直そろそろ結婚を意識しだす年齢だった。 しかも出会いの場が、幸せ一杯を見せつけられる、友人の結婚披露宴だとしたら尚更だ。 私たちの置かれたテーブルは、7人の円卓で、寄せ集めのテーブルだった。 要するに、新郎新婦以外の知人はいないという者を集められたテーブルだ。 披露宴ではこういった寄せ集めテーブルは、大抵一つは用意されている。 当然と言えば当然だが、乾杯の後も、この席だけ盛り上らなかった。 せっかく朝から、美容院とネイルサロンに行ったというのに、誰とも話ができないなんて悔しかったので、思いきって隣の男性に声をかけてみた。 「あのう…新郎のお友だちですか?」 「ええ…まあ。友達と言える程でもないんですけどね。釣り仲間なんですよ。ネットで知り合って、よく二人で船を借りるんです。おじさん達に混じってね」 少し堅そうなイメージだったので、「はい」だけで、終わることも想定内だったのだが、反応は意外によく、雰囲気もよかった。 「私も新婦とは、学生の時にバイト先が一緒で、その時は仲が良かったんだけど、今は惰性で付き合ってるようなもんで…」 そこまで話すと、「えぇ?もしかして、バイト先ってあそこの?」と、まだ話の途中だというのに、割り込んでくる女性がいた。 彼を間において、私とは反対側の席だった。 彼女は新婦とは幼馴染みらしく、私とう新婦が働いていたバイト先名を出した。 「う…うん。確か…だったような…違ったかな」 曖昧にその場を濁した。 正直言うと、私は、新郎新婦を良く知っている。 バイト先で一緒だったと言うのは、体のよい口からの出任せだった。 実は、私を含めた三人は、奇しくも今回の、私とコウイチと、キョウコように、友人の結婚披露宴の席で知り合った。つい一年前までは、花見、GW、花火、クリスマスを、三人で過ごしていた。 しかも、とてもいい関係で…  『2+1=1余り1』になるまでは…
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