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中学三年の春、修は、学校帰りに携帯を落とし、夜それに気付き探しに行く事に。
その途中、修は『幻妖』と呼ばれる人間を喰らう異形の者に襲われる。
修は思わず目を閉じた時、その目の前には、日本刀を携えた一人の久神の少年がいた。
その少年が携える刀からは炎が生まれ、修を襲った幻妖は瞬時に焼き払われ、修は命を助けられた。
少年がふと修の方に振り返った時、何故かその少年の瞳は綺麗な紅い色をしており、修は驚く。
そしてその少年も、何故か修の顔を見た瞬間驚いたような様子だった。
それが、アノヒトこと『翔次』との出会いだった。
翌日修は、またアノヒトとの再会を思い、アノヒトを探しに町へ飛び出した。
数日後、ある所で修は偶然アノヒトと再会を果たし、また成り行きで助けて貰う。
そのまた翌日、修は無理を言ってアノヒトとの同行を願い出、アノヒトはそれを承諾する。
それまでにアノヒトは、幻妖に騙され身寄りを無くした稀人の少年・裕紀、『幻妖狩り』の噂を聞いて故郷を飛び出した和嶽の若頭・雹虎、『一番強い男』になる事を目指して旅の途中迷子になった久神・雰斗、幕末の時代からタイムスリップしてやって来た普通の人間・鉄らと出会い、『この世の全ての幻妖を斬る』という目的の為、共に旅を始める。
そんな中修はある日、成り行きで幼い頃の記憶が蘇り、あの時アノヒトと偶然出会ったのが初対面でなかった事を思い出す。
八年前二人は、ある約束を交わしていた。
『…あと二度逢ったら、一生お前を護ってやる…』
そしてアノヒトは、この八年間ずっとその約束を覚えていた。
それから、修とアノヒトは幾度と共に死線を越え、徐々に絆を深めていく。
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