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彼女の髪を撫で、唇を舐め、胸を揉み、抱きしめ。。。。
彼女の事を知ってしまってから、君の【好き】が軽く感じる。。
「その【好き】は僕だけ?」
聞いてみたことがあった。
君は目を逸らして。。
「あたりまえじゃん。。
あなたにしかいうはずがない。」
君の嘘をさらに深くまで知ってしまった。
この気持ちがこぼれたコーヒーのように深くまで染み込み、それは綺麗には取れず焦げ茶色に滲んでいく。
「何千って言葉を交わして気づけなかった僕が悪いよな」
小声でつぶやき、
「なぁ、別れよう」
静まり返っている部屋に、できるだけ優しく、この心のやるせなさを 精一杯に抑えた言葉が響き渡った。
彼女が泣き崩れ、暴れて、最後の力を振り絞ったようにドアを開け走り去って言った。
彼女の手を掴もうとして伸ばした手が行き場をなくて空をさまよった。
彼女はこのあと、違う男の腕の中で眠りに落ちるのか、
僕は彼女を振って何をしたかったのかな。
彼女に拒否されたかったのかな、
「別れたくない、君だけが好き」そう言ってほしかったのか。。。
今更後悔してほんとに何したかったのかな。
僕は元に残ってほしかったんだろう。
僕の心に、こぼれたコーヒーのようにむなしさが染み込んでくる。
泣くつもりはなかったのに。。。
涙が止まらない、死にたい、
僕には彼女の存在が大きすぎた。
彼女から離れるなんてできるはずもなかった。
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