第1章

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「誰か助けて!!」  両腕についている指先の力を振り絞りながらも涙目になりながら俺は言った。  おっとこれでは今一つ状況の理解が追い付かないな。すまない。  では訂正しよう。  俺は今、鬱蒼と生い茂る密林の辺境にある、崖の先端にぶら下がっていた。  下を見ると、急流な川が.........結構な高さなので、身がすくみそうになった。たぶん、今俺の顔を鏡で見ればさぞ青ざめていることだろう。  ─────し、しかし、今にも落ちそうだ。プルプルと腕の筋肉が痙攣仕掛けている。  何故、こうなったのかは十分位遡った辺りから見ていけば分かるだろう。
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