第2章

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2人が談笑しながら戻ってきた。 昨日の敵は今日の友って言うしな。 たまたまさっき敵だっただけだけど… 下らないことを考えながら彼らの会話に加わることにした。 リンフォード「やっぱりフィリーネちゃんは強いね。僕じゃ全然敵わないよ」 フィリーネ「そんなことないよー!結構危ないところもあったし」 トウヤ「そうだぞリンフォード。次やったら絶対お前が勝つ。てか勝たせる」 悔しそうな彼の顔を見ていたらついついそんなことを言ってしまった。 申し訳ないが根拠も何もない、いいかっこをしたかっただけの発言なので忘れてほしい。 しかし現実はそんなに甘くなかった。 リンフォード「…そっか。じゃあしばらくはトウヤに教えてもらおうかな?」 トウヤ(こっコイツ!いつの間にこんな技をっ!) 身長差の関係でリンフォードは俺に近付くにつれて顔を上げていく必要がある。 なんと彼は、俺から1メートルの距離で上目遣いをしてきたのだ。 これぞまさに、青天の霹靂! 新しい世界に飛び込もうとするもう一人の俺を何とか抑え込む。 トウヤ「あ、ああ。俺に任しとけ」 動揺をなるべく見せないように適当に返答しておく。 この場を乗り切ったら俺はもう一人の俺に勝てるんだ。 フィリーネ「…ほう。聞き捨てならないことを言うね」 フィリーネがいい笑顔を向けながら俺にそう呟いた。 2年の付き合いだが、俺は彼女の笑顔の意味するところが読み取れるようになっている。 今の笑顔は、いらだちを隠そうとしている時のものだ。 さらに言うとなかなかいらだちのレベルが高い。
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