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オリヴィア様の計画では、30歳を過ぎて肉体的に衰えを見せるであろうアルス王を革命によって討ち取ることになっている。
貴族にはアルス王の政治に不満を持つ者も多い。
騎士や文官にも疑問を持つ者は数多いる。
しかし外をいくら固めたところで、肝心のアルス王を討ち取れなければ意味がない。
さらに、国力を低下させ過ぎれば外の国から攻め込まれる可能性を高まってしまう。
彼女はこの2点を重要視しているのだ。
オリヴィア「貴方がこの計画の要なのです。最大限私ができる範囲で援助は行いますので、どうぞ存分に貴方が望むままにその力を高めて下さい」
最後に花のような笑顔を浮かべ、オリヴィア様は訓練室を出ていった。
トウヤ「…ふぅ」
彼女の叱咤を受けて、気持ちが大分収まった。
冷静になって考えれば、そんなに焦ることではなかったのかもしれない。
力は確かに着いているのだ。
それも他に無いくらい急速なスピードで。
今は歯が立たなくても、ノーデン様に勝てるだけの力が身に付く可能性だって0ではない。
トウヤ(…現状に囚われすぎていたのかもしれないな)
幾分かスッキリとした気分で足元の剣を拾い、再び素振りを始めた。
トウヤ(今はこれでいい。そう、今は…)
オリヴィア様が何故俺に目をつけたのか。
その理由を俺はまだ知らない。
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