第4章

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顔を見るまでもなく、後ろにいるのが誰なのか分かった。 彼女は同期の男たち作成『嫁にしたくない女騎士ランキング』の堂々2位の人物で間違いない。 ただでさえ普段から扱いにくい彼女が不機嫌そうにしているので、正直今すぐにでも帰りたい。 トウヤ「やあフィーネ。調子はどうだい?」 フィリーネ「…良さそうに見える?」 すいません見えません。 ただの社交辞令をこんな顔で返さないで頂きたいところだが、そんなこと怖くて言えまてん。 フィリーネ「はぁ。あの糞じじいまたネチネチネチネチうるさくてさぁ。あんまりしつこいから沈めてきた」 トウヤ「あ、ご苦労様です」 彼女からは演習に遅れる旨を事前に聞いていたので特に疑問がある訳ではない。 いつも通り親父さんと喧嘩してからこちらに来たことは見れば分かる。 己を曲げないことは立派だが、その性格から嫁にしたくない奴等がたくさんいるのだ。 …外っ面はいいから先輩受けは非常にいいんだけどな。 余談だが、1位はぶっちぎりでカトリーナ・ノーデン。 ここが揺らぐことはあと半世紀くらい無いんじゃないかな。
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