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トウヤ「で、沈めてきたって言うことは交渉は決裂したらしいな」
フィリーネ「別に父さんの言うことなんか聞かないし。そんなことより訓練は?」
リンフォード「今トウヤと模擬戦したところだよ。直すとことか気をつけるとこを教えてもらってたんだ」
すぐ傍にいたリンフォードが、フィリーネの不機嫌な様子を気にすることなく話に加わってきた。
彼の笑顔を見たフィリーネの機嫌が若干良くなったように感じる。
さしずめ、気分屋な姉とノー天気な妹と言ったところか。
フィリーネ「へぇ、模擬戦ね」
彼女が視線をこちらに向けた。
その意味するところを正確に理解した俺は即座にこう切り返した。
トウヤ「あ、そういえば俺にも急用が――」
フィリーネ「大丈夫大丈夫。こっちの用はすぐ終わるから」ガシッ
「たぶん」ボソッ
全力で出口に向かったが、残念ながら彼女に捕まってしまった。
捕まれた右肩がギリギリと締め上げられていく。
しょうがない。
肩が使い物にならなくなる前に、彼女の憂さ晴らしに付き合ってあげますか。
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