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9 まぁ、なんだけどな
なんとなく、あの病院沙汰以来、
俺にとって「告白」のハードルが、ひどく高くなってしまった。
それだけに、何かやらかす予感はあった。
事件が起こった、あの夜。
帰宅した時には、さすがに二人とも疲労していて、
正直、告白どころではなかった。
それでも、
「当面は、お掃除当番は私がやります」
事件の翌朝、やけに張り切った面持ちの彼女に宣言をされる。
その上、
「今、お忙しくて、お休みが出来ないだろうことは分かっています。
だから、出来るだけ食事のサポートもさせてくださいね」
そして、その言葉の通りに、
この朝は、なんと彼女の手作り弁当が用意されていた。
はっきり言って、俺はそれに感動したあまり一気に舞い上がった。
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