9  まぁ、なんだけどな

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「これ、俺の?」 「はい。このところ、お昼も食堂ではお見かけしませんでしたし、 たぶん自席で食べてるのかなって思ったので。 でも朝食は、取られないようでしたので準備しませんでしたが、 よろしければ、明日からはご用意します。 それと今晩も、帰宅後に食事をされるようでしたら作っておきますね」 夕方にメールします。 ニッコリ笑って言われて、もう口元が自然に緩んでしまう。 そのせいかは分からないが、 「ありがろう」 お礼の言葉は、なぜか噛んでしまった。 それでも、また彼女がニッコリ頷いてくれて、 なんだか天にも昇る気持ちがする。 だが、そんな幸せも束の間。 それから俺たちは、どうにもすれ違いの生活になってしまった。
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