33人が本棚に入れています
本棚に追加
「これ、俺の?」
「はい。このところ、お昼も食堂ではお見かけしませんでしたし、
たぶん自席で食べてるのかなって思ったので。
でも朝食は、取られないようでしたので準備しませんでしたが、
よろしければ、明日からはご用意します。
それと今晩も、帰宅後に食事をされるようでしたら作っておきますね」
夕方にメールします。
ニッコリ笑って言われて、もう口元が自然に緩んでしまう。
そのせいかは分からないが、
「ありがろう」
お礼の言葉は、なぜか噛んでしまった。
それでも、また彼女がニッコリ頷いてくれて、
なんだか天にも昇る気持ちがする。
だが、そんな幸せも束の間。
それから俺たちは、どうにもすれ違いの生活になってしまった。
最初のコメントを投稿しよう!